地球を癒すウルトラマン(1)
2007.11.24 Saturday | 癒される映像・映画
今からおよそ10年前、ウルトラマンガイアという番組をやっていました。
ウルトラマンガイアは、M78星雲とは何のゆかりも関係もない、地球そのものが生み出した――地球が人に力を与えることで生み出されたウルトラマンです。
このウルトラマンガイア、わたしとしては、地球に起こっている、地球規模の災い……環境破壊による自然災害や公害による大気、水質汚染、オゾンホールの拡大、地球温暖化とそれが原因とされる砂漠化や大洪水、異常気象――これらすべて、人類では太刀打ちできない、巨大な力であるわけですが、これらを怪獣という形で具象化させた物語なのではないか、と感じています。
●二人の若き天才科学者の対立
ウルトラマンガイアには、二人のウルトラマンが登場します。変身するのは、二人の若き天才科学者、高山我夢と藤宮博也。両者とも地球を守りたいと思っているのですが、しかし、思想が――180度とまでは行かないまでも、90度くらい違っているのです。つまり、
我夢=ウルトラマンガイア……地球も人類も守りたい
藤宮=ウルトラマンアグル……地球を守るためには、人類を粛清しなければならない


赤い方がガイアです
青い方がアグルです。半端でないカッコよさです!
両者は、初めのうちは協力して怪獣と闘ったりするのですが、やがて思想対立が深刻化し、最終的にはウルトラマン同士の戦いへと発展します。
この二人の間で交わされるドラマが、あまりに秀逸!
藤宮「我夢、君が二番目だったんだ。」
我夢「藤宮、藤宮博也君だろ?どうして君がウルトラマン・・・。」
藤宮「根元的破滅将来体を阻止できるのは、アルケミー・スターズなんて仲良しグループじゃない。それが分かったから俺は辞めた。
地球にとって人類はガン細胞だよ。増殖し続け、地球を汚すだけの存在。
ウルトラマンは地球を守るものだ。
しかし、存在理由を持たない人間までを救う義務はない!」
我夢「違う!絶対に君の考えは間違っているぞ!」
我夢「人類を救うのが地球の意志だろう?」
藤宮「今の人類は、自然の頂点に立つには、自己中心的すぎる!」
藤宮は我夢に対し、「地球の意思」は人類を粛清することであり、
地球を守るために、それに協力せよ――という話を幾度となく持ちかけます。
藤宮「XIGなんかやめてしまえ!俺を手伝うことが君のなすべきことだ」
藤宮「ゲシェンク(怪獣の名)の復活も破滅招来体の出現も、人類自身が呼び起こしたことだ。結局人類は増えすぎたんだ。大いなる淘汰を人類自身が求めているんだよ」
しかし、我夢は――
我夢「君は地球のためを強調するが、一番簡単な方法を採ろうとしているだけだ。もっと悩んで、もっと苦しめば、地球も人類もすべてを助ける方法がきっとある!」
と突っぱねるわけです。
それにしても、先ほどの藤宮の
「今の人類は、自然の頂点に立つには、自己中心的すぎる」
というセリフは、心にぐさりと突き刺さるものがあります。まさにその通り。環境問題にしろ戦争にしろ、これらの災いを引き起こしている根本原因は、人間のエゴに基づく欲望なのですから。
また、カンデアという怪獣――これは、人間が海洋投棄した産業廃棄物によって突然変異を起こした生物なのですが――が出現したとき、藤宮は我夢にこう言います。
藤宮「そんな顔をするな我夢。おまえが本気であの生物を倒すつもりか確めに来ただけだ。あいつが急に現れたのは誰のせいか、おまえも分かっているだろ?」
我夢「あれは進化の方向を間違えた・・・地球の生態系を守るためには仕方のない・・・」
藤宮「笑わせるな! さんざん生態系を狂わせたのは誰なんだ!
進化の方向を間違えたのは人類だ。おまえもそれが分かっているだろ?
――行って勝て、我夢。人の愚かさを隠す闘いに」
人の愚かさを隠す戦い――これもまさに至言。劇中の怪獣だけではなく、現実世界を見てみても――現在の環境問題に対する取り組みも、イラクに対する空爆も、本質的問題点から生じた表面的な現象にすぎないわけであって、その現象を力によって押さえつけたところで、しょせんは「人の愚かさを“隠す”戦い」にすぎず、“本質的な問題点”は別に存在し続けているわけです。
(まあその本質的問題点こそ、人間の愚かさ=自己中心的な欲望であるわけですが)
さて、今夜はこれくらいにして、次回は「ウルトラマンを取り囲む人々」について少し書いてみたいと思います。
※メモリアルボックスはこちらから
ウルトラマンガイア メモリアルボックス
ウルトラマンガイアは、M78星雲とは何のゆかりも関係もない、地球そのものが生み出した――地球が人に力を与えることで生み出されたウルトラマンです。
このウルトラマンガイア、わたしとしては、地球に起こっている、地球規模の災い……環境破壊による自然災害や公害による大気、水質汚染、オゾンホールの拡大、地球温暖化とそれが原因とされる砂漠化や大洪水、異常気象――これらすべて、人類では太刀打ちできない、巨大な力であるわけですが、これらを怪獣という形で具象化させた物語なのではないか、と感じています。
●二人の若き天才科学者の対立
ウルトラマンガイアには、二人のウルトラマンが登場します。変身するのは、二人の若き天才科学者、高山我夢と藤宮博也。両者とも地球を守りたいと思っているのですが、しかし、思想が――180度とまでは行かないまでも、90度くらい違っているのです。つまり、
我夢=ウルトラマンガイア……地球も人類も守りたい
藤宮=ウルトラマンアグル……地球を守るためには、人類を粛清しなければならない


赤い方がガイアです
青い方がアグルです。半端でないカッコよさです!
両者は、初めのうちは協力して怪獣と闘ったりするのですが、やがて思想対立が深刻化し、最終的にはウルトラマン同士の戦いへと発展します。
この二人の間で交わされるドラマが、あまりに秀逸!
藤宮「我夢、君が二番目だったんだ。」
我夢「藤宮、藤宮博也君だろ?どうして君がウルトラマン・・・。」
藤宮「根元的破滅将来体を阻止できるのは、アルケミー・スターズなんて仲良しグループじゃない。それが分かったから俺は辞めた。
地球にとって人類はガン細胞だよ。増殖し続け、地球を汚すだけの存在。
ウルトラマンは地球を守るものだ。
しかし、存在理由を持たない人間までを救う義務はない!」
我夢「違う!絶対に君の考えは間違っているぞ!」
我夢「人類を救うのが地球の意志だろう?」
藤宮「今の人類は、自然の頂点に立つには、自己中心的すぎる!」
藤宮は我夢に対し、「地球の意思」は人類を粛清することであり、
地球を守るために、それに協力せよ――という話を幾度となく持ちかけます。
藤宮「XIGなんかやめてしまえ!俺を手伝うことが君のなすべきことだ」
藤宮「ゲシェンク(怪獣の名)の復活も破滅招来体の出現も、人類自身が呼び起こしたことだ。結局人類は増えすぎたんだ。大いなる淘汰を人類自身が求めているんだよ」
しかし、我夢は――
我夢「君は地球のためを強調するが、一番簡単な方法を採ろうとしているだけだ。もっと悩んで、もっと苦しめば、地球も人類もすべてを助ける方法がきっとある!」
と突っぱねるわけです。
それにしても、先ほどの藤宮の
「今の人類は、自然の頂点に立つには、自己中心的すぎる」
というセリフは、心にぐさりと突き刺さるものがあります。まさにその通り。環境問題にしろ戦争にしろ、これらの災いを引き起こしている根本原因は、人間のエゴに基づく欲望なのですから。
また、カンデアという怪獣――これは、人間が海洋投棄した産業廃棄物によって突然変異を起こした生物なのですが――が出現したとき、藤宮は我夢にこう言います。
藤宮「そんな顔をするな我夢。おまえが本気であの生物を倒すつもりか確めに来ただけだ。あいつが急に現れたのは誰のせいか、おまえも分かっているだろ?」
我夢「あれは進化の方向を間違えた・・・地球の生態系を守るためには仕方のない・・・」
藤宮「笑わせるな! さんざん生態系を狂わせたのは誰なんだ!
進化の方向を間違えたのは人類だ。おまえもそれが分かっているだろ?
――行って勝て、我夢。人の愚かさを隠す闘いに」
人の愚かさを隠す戦い――これもまさに至言。劇中の怪獣だけではなく、現実世界を見てみても――現在の環境問題に対する取り組みも、イラクに対する空爆も、本質的問題点から生じた表面的な現象にすぎないわけであって、その現象を力によって押さえつけたところで、しょせんは「人の愚かさを“隠す”戦い」にすぎず、“本質的な問題点”は別に存在し続けているわけです。
(まあその本質的問題点こそ、人間の愚かさ=自己中心的な欲望であるわけですが)
さて、今夜はこれくらいにして、次回は「ウルトラマンを取り囲む人々」について少し書いてみたいと思います。
※メモリアルボックスはこちらから
ウルトラマンガイア メモリアルボックス


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